3.APPENDIX 研究論⽂

大豆タンパク分解物(SOYLAX®)関連論文

タイトル Characterization of soy-deprestatin, a novel orally active decapeptide that exerts antidepressant-like effects via gut-brain communication.
著者 Mori Y, Asakura S, Yamamoto A, Odagiri S, Yamada D, Sekiguchi M, Wada K, Sato M, Kurabayashi A, Suzuki H, Kanamoto R, Ohinata K.
掲載雑誌 The FASEB Journal, 2018, 32.2: 568-575.
要旨 β-conglycininのthermolysin分解物の経口投与がマウスにおいて尾懸垂試験および強制水泳試験で抗うつ様作用を示す事を発見した。
LC/MSを用いた網羅的ペプチド解析から抗うつ様作用を示すアミノ酸配列としてLSSTQAQQSYを見出し、deprestatinと称することとした。
deprestainは経口投与では0.3 mg/kgの容量で抗うつ様作用を示す一方で腹腔内投与では効果が認められないため、deprestainは腸に作用しその信号が脳へ伝達され機能すると考えられた。
実際に迷走神経切断によるdeprestatin経口投与後の効果消失、deprestatin経口投与後の迷走神経孤束核でc-Fosの発現上昇が確認された。
さらにセロトニン、ドパミンD1、GABA-A受容体の拮抗薬が、deprestatin経口投与後の抗うつ様作用を消失させることを確認し、deprestainがセロトニン、ドパミンD1、GABA-A受容体を介した経路で抗うつ様作用を示すことを明らかにした。
deprestatinは経口投与後、腸脳相関により抗うつ様作用を示す初のペプチドである。
タイトル 大豆由来ペプチド配合チュアブル錠が飲用者に与える心理的および生理的な影響評価について -ランダム化プラセボ対照クロスオーバー法比較試験-.
著者 鹿島 康浩, 大橋 邦啓, 大貫 宏一郎, 加藤 梨那, 松川 泰治
掲載雑誌 薬理と治療, 2019, 47.9: 1425-1431.
要旨 大豆由来ペプチド配合チュアブル錠のストレス反応に対する効果を、二重盲検法によるクロスオーバー試験にて評価した。
試験では14名の健康な被験者に対し試験品 (大豆由来ペプチド配合チュアブル錠)あるいはプラセボを与えた後15分の計算課題を課し、計算課題の前後のストレス指標の変化を比較した。
試験の結果、試験品摂取後の心理学的ストレス指標、POMS [抑うつ-落込み]およびSTAI状態不安のスコアがプラセボ摂取後と比較して有意に改善した。
これらの結果は大豆由来ペプチド配合チュアブル錠の摂取が精神ストレスを緩和する効果を有する可能性を示している。
タイトル SOYLAX® (大豆タンパク質酵素分解物)およびGPX® (低分子量コラーゲンペプチド)配合タブレット錠摂取によるストレス反応軽減効果 -ランダム化プラセボ対照クロスオーバー比較試験-.
著者 長谷川 聖, 加藤 梨那, 鹿島 康浩, 福田 真一, 大貫 宏一郎, 松川 泰治
掲載雑誌 薬理と治療, 2021, 49.3: 439-448.
要旨 SOYLAX® (大豆タンパク質酵素分解物)およびGPX® (低分子量コラーゲンペプチド)を配合したタブレットを調整し、二重盲検法によるクロスオーバー試験にて精神的ストレスに対する効果を検証した。
健康な被験者10名に対して試験物あるいはプラセボを与えた後、計算課題を課し経時的にストレス指標を測定した。
試験の結果、試験物摂取群ではプラセボ摂取群と比較して、POMS 「緊張-不安」のスコアの低下、唾液コルチゾール濃度の低下、脳波の高速周波数成分の低下が観察された。
これらの結果はSOYLAX®とGPX®を含むタブレットの摂取が、仕事や勉強で生じる緊張や不安等のストレスを軽減し、気分改善をもたらす可能性を示している。
タイトル SOYLAX® (大豆タンパク質酵素分解物) 配合タンパク質食摂取がアスリートのストレス反応と主観的健康観に与える影響 -ランダム化プラセボ対照二重盲検並行群間比較試験-.
著者 長谷川 聖, 加藤 梨那, 鹿島 康浩, 松川 泰治, 大貫 宏一郎, 倉崎 信子
掲載雑誌 薬理と治療, 2021, 49.7: 1157-1164.
要旨 アスリートの精神ストレスと主観的健康度に対する大豆タンパク質酵素分解物SOYLAX®の効果を検証するために二重盲検法によるランダム化プラセボ対照並行群間比較試験を実施した。
大学野球部に所属する男性で健康上の問題がない26名を対象とした。
被験者を無作為に13名ずつの2群に分け、被験者に対して試験品 (SOYLAX®含有タンパク質食)摂取群およびプラセボ摂取群を設定し、14日間、毎朝8時の練習開始前に粉末状のタンパク質食を水に溶かして摂取した。被験者には被験物摂取期間前日(Day0)、摂取期間(Day1-14)、被験物摂取終了翌日(Day15)に各評価をそれぞれ実施した。
試験の結果、生化学的指標によるストレス評価においてDay15の練習後にSOYLAX®群はプラセボ群よりも有意に低い唾液コルチゾール濃度を示した。またVAS試験においてDay9にSOYLAX®群はプラセボ群よりも有意に高い得点を示した。
これらの結果からSOYLAX®の摂取は運動により惹起される一過性の身体ストレスを緩和する効果及び、体の動かしやすさに関する自覚を向上する効果を有する可能性があることが示された。